ガスコーニュ便り

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フランソワ・オゾン監督 『危険なプロット』

フランソワ・オゾン監督は多作の人で、1年に1本というペースで映画作りをしていますが、彼の作品を観るのは久しぶり。最後に観たのは “Le Temps qui reste”(邦題『ぼくを葬る(おくる)』)だったと思います。
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“Dans la Maison”は2012年のフランス映画ですが、日本では公開されていないようです(英題 “In the House”)。良作なので残念です。
→日本での公開が決まったようです。こちら公式サイト

題名の “Dans la Maison” は「家の中で」という意味。まさに、ある「家の中」での出来事がつぶさに描かれるのですが、それだとごく普通の映画。出来事を事細かに描写するのは男子高校生クロード、その手法は小説なのです。

パリの高校で国語を教える教師ジェルマン(ファブリス・ルキーニ)は、生徒たちの作文力の低下にうんざりしている中年男性。作家を志すも才能の無さゆえにその夢をあきらめているジェルマンだが、「週末の出来事」について書かせた生徒の課題作品のなかに一つ、関心を持ったものがあった。書いたのはクロード(エルンスト・ウモエー)。クロードによれば「ごく普通の幸せな中流家庭」、同級生ラファエルの家庭について綴った作文だった。作文の最後には「続く」の一言。興味を惹かれたジェルマンは、クロードに作文の個人指導を行い始める。クロードはラファエルの家庭に入り込み、次々と続きを書いてゆく。ジェルマンと、画廊を運営する彼の妻ジャンヌ(クリスティン=スコット・トーマス)は、クロードの行き過ぎた行為に不安を覚えつつも、クロードを諫めるどころか、小説の世界にのめり込んでゆく。

創造された世界なのか現実なのか、どこからが現実でどこからが想像の中の世界なのか、段々と分からなくなってくる、とても意味深長な映画。
こういった、物語の中に物語が入っている入れ子状の作品というのは、観ると必ず人生の儚さとか無意味さといったものを心に残すのですが、けっこう好きです。
なにしろジェルマンとジャンヌの会話が冴えきっていて非常に面白く、夫とともに大いに笑いました。
クリスティン=スコット・トーマスはイギリス人ですが、イギリス訛りがあるのと、名詞の性が時折あやしくなるのを除くと、非常に流ちょうなフランス語を話します。きっとフランスに住んでいるのでしょうね。
ファブリス・ルキーニはとても綺麗に、明確なフランス語を話すので、フランス語の勉強になります。
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by paloise | 2013-03-16 19:31 | 私の映画館

アラン・コルノー監督 “Crime d’amour”

ブライアン・デ・パルマ監督の “Passion” という映画が公開されていますが、紹介文と梗概を読んでみるとアラン・コルノー監督の “Crime d’amour” のリメイク作品だとのこと。
“Crime d’amour” は日本語にすると「愛の犯罪」といったところでしょうか。2010年のフランス映画ですが日本では未公開のようです。
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国際的な大企業のフランス支社に勤めるクリスティーヌ(クリスティン=スコット・トーマス)は部下のイザベル(リュディヴィーヌ・サニエ)が彼女を慕っているのにつけ込み、イザベルの業績をたびたび自分のものにしている。イザベルは次第に不満を募らせてゆくが、そんな彼女を叩きのめすため、ある日クリスティーヌは会社の執行部たちの集まる場でイザベルに、屈辱的な経験をさせる。我慢の限界を超えたイザベルはクリスティーヌへの復讐を心に決めるが・・・

すごくいい映画ではないのですが、駄目な映画でもない、まあまあな出来の犯罪サスペンス映画です。クリスティーヌがともかく人を人とも思わない極悪性悪の女性なのですが、イザベルもけっこう嫌な女なので、これを観ると「女って恐いのネ」という感想を抱いてしまいます。
そして夫ともども首を捻ったのが、題名。‘amour’(「愛」)というのがいまひとつしっくり来ないのです。

そんなわけで、ブライアン・デ・パルマ監督の “Passion” はパスしておきました。
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by paloise | 2013-03-13 02:39 | 私の映画館

ピレネー山脈の見えるフランスの街から三方を山に囲まれた古都に引っ越しました。
by haruka
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