ガスコーニュ便り

お守りをお探しですか

いよいよ2014年が近づいてきましたね。2013年もあっという間に過ぎ去ってしまいました。皆さんどのようにお過ごしでしょうか。
クリスマス前から落ち着くことなくあちこちに移動で、少し疲れていますが、今夜もまた親しい人たちとの宴、楽しみにしています。フランスでは年末、幸福を招いてくれるものとしてヤドリギ(gui / ギ)を門戸に吊すという、日本でいう門松のような習慣があります。
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今朝の市場でよいヤドリギを探していたら、“Cherchez-vous un porte-bonheur?”(お守りをお探しですか) と八百屋先生に話しかけられました。毎年先生が自ら切ってくるヒイラギとヤドリギを分けてもらうのです。今年も小ぶりな枝をいただいてきました。
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クリスマスの贈り物でとても嬉しかったもの。いま部屋中に満ちている香りのもと、 boule d’ambre(ブル ダンブル)です。詳しくはわかりませんが、竜涎香を模した香りなのでしょうかね。パチュリや麝香、ヴァニラのような香りでとても心地よく、年の瀬の忙しない気分をふっと忘れさせてくれています。

来年もどうぞよろしくお願いいたします。お返事をする時間がなかなか見つけられないのでコメント欄は閉じさせていただきます。よいお年を。
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# by paloise | 2013-12-31 20:39 | 歳時記

クリスマスの支度

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日本はクリスマス直前ですっかり盛り上がっているでしょうね。ここフランスの地方都市ではわりと地味で、ちょっとした食べ物のスタンドが出ていたり、クリスマス飾りが申し訳程度にあちこち出ていたり、商店街に音楽が流れていたりする程度。パリの華やかなクリスマスを一度は体験してみたいけれど、案外ここの地味な年末も好きです。我が家でも地味にクリスマスの支度をしました。
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セイヨウヒイラギの枝と、大切に使っている燭台。電気笠を取り外し、セイヨウヒイラギを吊しています。クリスマスの時期になると想い出すのは、こどもの頃たいそう気に入っていたリンドグレーンの『やかまし村』シリーズのこと。今年もまた、セイヨウヒイラギを夫に飾ってもらいながら、暖房の利いた部屋で『やかまし村のクリスマス』の頁をめくったことが、ゆくりなくも脳裏に蘇り、なんとも言えず幸福な気持ちになりました。
クリスマス前から大晦日までの間、市場は大変な混雑。フォアグラを吟味する人、季節外れで高額な苺を孫のために買おうか迷う人、チーズの盛り合わせを注文する人、ヒイラギやヤドリギの枝を買い求める人・・・日本のお正月と同様に、ちょっといいものや特別なものを求める人の熱気でムンムン。こういう感じはけっこう好きです001.gifいつもはないちょっと特別なものが取り揃えてあったりして、見ていて楽しいのです。見ているだけではなく手も出ちゃうのがお財布に痛いのですけれど008.gif
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贈り物を上手に包もうと、昨日は包み紙相手にちょっとした格闘を繰り広げました。日本の百貨店の包装って本当に凄い技であることよ、と感心。この時期のおやつといえば、クリスマス恒例の les Pyrénéens(レ ピレネアン)や気に入りのチョコレート屋さんのマロングラッセとチョコレート。ピレネアンは口に入れるとひやっとするチョコレートです。
我が家は毎年、義母の家に集まるので私がクリスマスの料理を作ることはないのですが、義母宅に持って行くものや、クリスマスから大晦日にかけて食べるものの買い出しで、いつもよりほんのちょっぴり贅沢なものを求めます。何事につけ、食べ物でお祭り気分に乗っかるのが好きなのは、日本人気質の成せる技でしょうか037.gif
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日本でも有名な Échiré(エシレ)のバター(AOP)に porc noir de Bigorre(ポール ノワール ドゥ ビゴール / ビゴールの黒豚)のソーセージ。一年のうち8カ月はどんぐりなどの木の実を食べて育つこの黒豚のソーセージはとても美味しいのですが、お値段も「とても」いいものなので、昨年のクリスマス以来の購入です012.gif奥の金柑色の果物は、八百屋先生大絶賛の南国の果物なのですが、どこから来たのか、なんという名前なのか、忘れてしまいました025.gif

チーズも色々と購入しました。やっぱりこの時期は Banon(バノン)が美味しい。以前にもご紹介した、AOPの山羊乳チーズです。山羊乳チーズ、というかチーズのなかでいちばん好きかも016.gif熟成して柔らかくなったものを買いました。塩気の利いたブルーチーズも、と Bleu d’Auvergne(ブル ドーヴェルニュ)。中央山地で生産される AOP 牛乳チーズです。大体は低温殺菌乳なのですが、生乳のものもあり、そちらのほうが風味豊かだったのを憶えています。そして Saint-Nectaire(サン=ネクテール)にMont-d’or(モン=ドール)。ほかに Ossau-Iraty(オッソ=イラティ)、Gaperon(ガプロン)など、ずいぶんと買い込んでしまいました042.gif一応念のために・・・これ全部ひとりで食べるわけではありませんからね。
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ワインも(我が家としては)ちょっと贅沢をして、ボルドーのいいものを2本。2008年の Château d’Aiguilhe。Côtes de Castillon(コート ドゥ カスティヨン)というドルドーニュ河沿いの村々で作られている AOC ワインです。これは以前に隣人が2006年のものを持ってきてくれてとっても美味しかったのでお気に入り。もう一本は2008年の château Mac Carty。Saint-Estèphe(サン=テステフ)というAOC ワインで、Haut Marbuzet という château のセカンドライン。それからフォアグラと合わせる Jurançon(ジュランソン)の甘口と辛口を一本ずつ(AOC)。ジュランソンは白、特に甘口がつとに知られていますが、赤にもとても美味しいものがあるので、いつかご紹介したいと思います。

明日から三日間、義母宅にお泊まり。モンペリエに住む夫の弟夫婦もやってくるので楽しみ043.gif義母お手製のフォアグラテリーヌや詰め物をした去勢鶏、我が家の安ワインとは大違いの上等なワインなど、食べることや飲むことばかり考えてニヤニヤしています。皆さまもどうぞよいクリスマスを035.gif
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# by paloise | 2013-12-23 18:08 | 歳時記

ウイキョウとカノシタ

蒔き時によって収穫期が何度かあるようなので、別に冬にかぎった野菜ではないのですが、冬にはなんとなくfenouil(フヌイユ / ウイキョウ)が食べたくなります。
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アニスのような独特な香りのするこの野菜は、魚との組み合わせがよく知られています。ふわふわとした葉っぱの部分は日本でもフェンネルというハーブとして売られていますが、こちらではその鱗茎をよく食べます。このあいだ市場に野菜を売りに来ていたおじさんは、毎日マスや鯖などと一緒に食べているのだ、と自慢していましたけれど、本当に魚と相性がよく、私も鯛と一緒に食べるのが好きです。オーブン料理なので我が家では作れないんですけれどね002.gif
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ウイキョウのサラダ。オレンジの果汁を煮詰めたものにオリーヴ油と塩、胡椒を加えて簡単なヴィネグレットを作り、ごく薄切りにしたウイキョウとオレンジの果肉に和えたもの。このヴィネグレットは万能で、なにと合わせてもおいしいのですが、ウイキョウとも相性抜群でお気に入りです。美味しくするコツは、ウイキョウをできるかぎり薄切りにすること034.gifそうすることでアニス香がいい具合に和らぎ、オレンジと相まって爽やかなサラダになります。
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ウサギとウイキョウの炒め煮。魚と相性のよいウイキョウですが、ウサギ肉との組み合わせもおいしいのです。ウサギの腿肉とウイキョウ、エシャロットを白いワインで炒め煮にした、いたって簡単な料理です。ウイキョウ独特の香りは火を通すとぐっと弱まりますが、ふんわりと漂うアニス香が、ウサギ肉の淡泊な味わいとよく合うような気がします045.gif
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セップやジロールが終わる頃から少しずつ出始める pied-de-mouton(ピエ=ドゥ=ムトン / カノシタ)。直訳すると「羊の足」という意味のきのこですが、日本語では「鹿の舌」なんですね。鹿の舌ってこんな感じなのでしょうか。傘の裏は針状になっている、ちょっと特徴的なきのこです。淡い色合いからは淡泊な味わいを想像しますが、すごく美味しいきのこなんですよ、これが016.gifそして歯ごたえもよし。クリーム煮にしたり煮込みに使ったりしても美味しいのですが、シンプルにバターとニンニクで炒めるのがいちばん好きです043.gif
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# by paloise | 2013-12-20 18:17 | 野菜図鑑

Rasteau ラストー

数ある AOC ローヌワインの一つ Rasteau(ラストー)。 2012年の Domaine de la Combe Dieu(ドメーヌ ドゥ ラ コンブ ディュ)です。いつものことながら、毎日の晩酌に飲むワインとしてのことですけれどこれ、けっこう費用対効果の高いワインだと思います045.gifカシスのような香りと少しスパイシーな味わいで、久しぶりの当たり(10ユーロ以下のワインでね012.gif)だと思いました。割と強いのですが、口当たりがまろやかなのも気に入りました。
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相性のよかったチーズもね006.gifGaperon(ガプロン)という Auvergne(オーヴェルニュ地方)の牛乳(おもに生乳)チーズです。これ、ニンニクと黒胡椒で味付けされている白カビタイプのチーズなのですが、黒胡椒がぴりっときいていてなかなかおいしいのです。それでいて牛乳の豊かな味わいがきちんと口に広がる、気に入りのチーズの一つです。
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半円形のものを、いつも半分だけ買って帰ってきます。一つ丸々買うと飽きてしまうのですよね。食べるのは私一人なので・・・写真のは若いもので、中身も柔らかいのですが、熟成が進むと表面のカビは真っ黒になって、中身はかちんこちんになります。納豆臭のするカマンベールや、食べた後に夫からビズ拒否されるくらいのエポワスなど、熟成の進んだチーズが好物の私ですが、ガプロンは若いもののほうが好き。皮に近い部分がとろっとしていて美味しいのです016.gifビールとも合うし、黒胡椒風味で日本人にもウケのよさそうなチーズだなあ、と思います043.gif
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# by paloise | 2013-12-18 18:22 | 美禄

誰にでも一家言ある料理

先日のこと、オテイザの商品を扱うおじさんのお店へ garbure(ガルビュール)用の生ハムを求めに行ったところ、おじさんと20分ほども立ち話をする羽目になってしまいました。スープに使うから厚切りのを1枚ね、と言ったことから「ガルビュールを作るんだね!」と始まり、おじさん流の作り方を滔々と話し始めたのです。実はこれ、毎度のこと。スープ用の生ハムや鴨のコンフィを買う度にガルビュール話に花が咲くのです。
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鴨のコンフィと白いんげん豆は欠かせないよね!と力説するおじさん。私はなんだろう、白いんげん豆とキャベツが多めのものが好みかな。あとは厚切りの生ハム。ニンジンも外せないし・・・
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ガルビュール(煮込む前)とキントア豚の生ハム。ところで・・・これはスープ用なので特に分厚いのですが、この地域の人は生ハムをかなり厚切りで食べます。一枚で前菜にすることもあるし、イタリアやスペインの生ハムの食べ方とはかなり感覚の違いを感じます。私は薄〜く切った生ハムが好き♡
鴨のコンフィを入れるほうが、味がよいのですが、少々重いので、コンフィなしヴァージョンで作ることのほうが断然多い我が家。でもそれ以外はおじさんと同じかな。材料はだいたいいつも、白いんげん豆、生ハム、プワロ、たまねぎ、セロリ、キャベツ、ニンジン、蕪、じゃがいも。隠し味は piment d’Espelette(ピマン デスプレット / エスプレット村の赤唐辛子)。
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これは作ってから3日目の写真。キャベツやたまねぎは正体がなくなるほど煮崩れて、渾然一体となっています。白いんげん豆の中身が溶け出してスープ全体がとろりとしているのもよいものです。えんどう豆は春先に冷凍しておいたものを使いました。冬の入り口に春の爽やかな風味を味わう幸せ・・・ちょっとした贅沢気分です016.gif
乾燥の白いんげん豆を八百屋先生のところで買ったら、「スープ作るの?」と嬉しそうに聞かれました。その場に居合わせたおばさんも「この時期のスープはいいわよね」とにこにこ顔。その後もちろん、なにを入れるのがいいか、という話になりました。皆さんほんと、ガルビュールを愛しているようです043.gif
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# by paloise | 2013-12-16 18:20 | 食べもの

ピレネー山脈の見えるフランスの街から三方を山に囲まれた古都に引っ越しました。
by haruka
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