ガスコーニュ便り

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ぶどう畑の桃

もう季節がほぼ終わってしまった果物の話題を無理やり012.gif
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pêche Roussanne が終わる頃に美味しくなってくる pêche de vigne(ペッシュ ドゥ ヴィーニュ)。vigne(ヴィーニュ / ぶどう畑)のぶどう、という美しい名前の桃です。
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見た目は埃っぽい色なのですが、切ってみるとこんな感じ。鮮やかな葡萄色。ぶどう畑ではかつて、害虫の到来がすぐにわかるようにと桃の木を植えていたのだそうで、そこに由来する名前ということです。色も葡萄色だしね045.gifよく熟するのを待ってやわやわになったのを食べると、とっても香りが強くて美味しいのです。酸味が強め。
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nectavigne(ネクタヴィーニュ)。こちらは登録商標なんですよね。いちいちシールが貼ってあるのはそのせいです。ネクタリンと pêche de vigne との掛け合わせで、ネクタリンの歯触りのよい果実と pêche de vigne の素晴らしい香りとが楽しめます。こちらのほうが、少し酸味が弱めのような気がします。

アッという間に季節が終わってしまった!これからどうしよう、と寂しくなるも、よく考えればいちじく、プラム、梨、りんご、柑橘類・・・と楽しみはまだ続きますね043.gif
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by paloise | 2013-09-30 14:00 | 野菜図鑑

新藤兼人監督『裸の島』

以前ちらりと書きましたが、義母がパリで大学生だった頃(50年以上の昔!)、熱烈に魅せられて何度も映画館に足を運んで観ていたという『裸の島』。映画館で1日だけ上映される日があったので、義母を誘って観に行ってきました。
1960年公開の日本映画。無声映画ではないけれど台詞の一切ない、実験的な映画でもあります。
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瀬戸内海に浮かぶ小さな島に夫婦二人と小学生の長男坊、小さい次男坊の4人が暮らしている。水道もガスも電気もないその島の急な斜面で、夫婦は麦とさつまいもとを交互につくり、生活の糧にしている。朝な夕なに隣の島まで舟を漕いでゆき、水を汲んできては涸れた大地にその水を染みこませるのが夫婦の日常である。厳しい生活、悲喜こもごもいたるなかで、家族は日々を生き抜いてゆく。

とても印象的な映画で、義母が何度も映画館へと足を運んだ気持ちがよくわかりました。観た後の私の感想は “Ça m’a fait du bien.” 義母もまったく同じなのだそうです。日本語にすると、「(心に)いい影響をもたらした」という感じでしょうか。淡々とした厳しい生活のなかで、幸福なことも辛いこともあるのですが、人間が生きてゆくこと、生き抜いてゆくということを問いかけられているようでした。義母の「気高く美しく生きる人」の言葉に私も大きく頷きました。
途中、尾道の市街をロープウェイの中から見下ろす場面があるのですが、一面瓦屋根の住宅ばかりでとても美しく、強く心に残っています。いまでもあの風景が保たれているのでしょうか。
水をなみなみと入れた二つの桶を天秤棒に吊して肩に担ぎ、土を踏みしめて歩く様子が何度も映し出されるのですが、先日観た新藤兼人監督の遺作である『一枚のハガキ』でもまったく同じ場面(担ぐ人は大竹しのぶと豊川悦司でしたけれど)がありました。監督にとって、重要な意味を持つ行為なのでしょうね。

フランソワ・オゾン監督の "Dans la Maison" が『危険なプロット』という邦題で公開されることになったそうです。
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by paloise | 2013-09-25 14:02 | 私の映画館

夏の終わり、秋の始まり

夏の終わりから秋にかけてはプルーンの類が美味しくなります。今年は天候が優れず、果物も軒並みその影響を受けています。私の好きなプルーンの一種 Reine Claude(レーヌ クロード / 王妃クロード)も然り。例年に比べてやや味が薄く、残念です。そうは言っても毎日食べているんですけれど012.gif
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青くてもこれで完熟。かなり糖度の高いプルーンです。その奥から顔を出す酸味とのバランスが最高に好き。黄色いレーヌ クロードもあるのですが、青いほうが好き。ねっとりした食感もたまりません016.gif
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先生の畑のトマトも今年はすっかり出遅れて今頃出てきましたが、とっても美味しいのです。力強く甘酸っぱく、先生の畑はいい土なんだろうなあ、と想像できる味です001.gif
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けっこう前のものですが、地元産の cèpe(セップ / ヤマドリタケ)。イタリア語ではポルチーニ茸ですね。一つだけ買ってソテーにして食べたのですが、なんだか香りが薄かったなあ・・・またそろそろ買ってみようと思います。
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girolle(ジロール / アンズタケ)は春と、夏の終わりから秋にかけての2回旬を迎えるのですが、今年の春はついに国産ジロールに出会わずじまいのまま、秋になりました。スペイン産は春先からず〜っと出回っていたので2、3回食べてみましたが、香りがよくなくてがっかりでした。どうしてなんだろう。先日ようやく国産ジロールがお目見え。凄い色でしょう037.gif歯触りもよく、香りも強くて美味しくいただきました043.gif
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最後は potimarron(ポチマロン / 栗かぼちゃ)。こちらにはいろいろな種類のかぼちゃがあります。もちろんパリなんかに行けば日本で美味しく食べているほくほくとした西洋かぼちゃの類が手に入るのだと思いますが、ここらではおそらくペポ種と思われるものばかりです。そのなかで、このポチマロンだけはおそらく西洋かぼちゃだと思っています。citrouille(スィトゥルイユ)というペポ種の総称で売られている恐ろしく水っぽくて不味いかぼちゃ(見た目も悪い)とは異なり、甘みも強く、お気に入り♡ポタージュにしたりリゾットにしたりと、秋冬は我が家で大活躍。寒い時期は常にポチマロンが家にあります。
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by paloise | 2013-09-23 14:00 | 野菜図鑑

夏の郷土料理

もうすっかり秋の気配が漂っています。市場にもかぼちゃが出始め、季節の移ろいを感じます。夏の盛りに書こうと思っていたのに秋になってしまいましたが・・・夏といえば万願寺とうがらしとちりめんじゃこを炒めたものが恋しくなります。こちらには万願寺のような肉厚のししとうはないけれど、悪くない甘長のとうがらし(piment doux / ピマン ドゥー)はあります。
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f0241468_1842911.jpgししとうを使ってよく作るのが、このあたりの郷土料理である piperade / pipérade(ピプラドあるいはピペラド、人によって発音の異なる珍しい語)という総菜。
家庭によって作り方、味付け、材料の分量など色々と違いがありますが、私のそれは義母仕込み。ししとう、たまねぎ、パプリカ、トマト、にんにくだけを使います。食べ方も様々で、我が家では肉料理の副菜として食べるか、オムレツに添えて食べるか、あるいはパスタのソースとして食べるか、という感じ。
熱いままで食べても、あるいは冷たくして食べても、どちらでも美味です。



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我が家でよく作る夏の郷土料理がもう一つ。poulet basquaise (プレ バスケーズ / 鶏のバスク風煮込み)です。鶏肉とパプリカ、たまねぎ、トマト、にんにくを軽く煮込んだもの。暑い日でも、食べると元気が出てくる夏の煮込み料理。つけあわせは断然、炊いたお米。煮汁を吸ったお米で二度美味しいのです♡こちら、写真が行方不明になってしまいました007.gif代わりに poivrons farcis(プワヴロン ファルシ / パプリカの肉詰め)の写真を入れてみました012.gif
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ピペラド、鶏のバスク風煮込みどちらの料理にも欠かせないのが piment d’Espelette(ピマン デスプレット / エスプレット村の赤唐辛子)の粉。バスク地方の Espelette(エスプレット)という村の特産品で、辛みはあまり強くなく、風味の非常によい赤唐辛子です。日本のきりっと辛い赤唐辛子とはまったくの別物で、どちらかといえばパプリカパウダーに近いと言っていいのではないでしょうか。これ、フランスのスーパーならどこにでも置いているかと思います。きっと日本でも手に入るでしょうね045.gif
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by paloise | 2013-09-09 18:47 | 野菜図鑑

ピレネー山脈の見えるフランスの街から三方を山に囲まれた古都に引っ越しました。
by haruka
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