ガスコーニュ便り

カテゴリ:食べもの( 25 )




冬の風物詩

風情のあるタイトルにしてみましたが、ええ、私のことですからね、いつもどおり食べ物のことです012.gif
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これこれ、これを食べないと冬は越せません。な〜んてね。毎年9月から翌年の5月までのあいだだけ販売される、日本でも人気の高い Mont-d’or(モン=ドール)。フランス中東部、スイスとの国境をなす Jura(ジュラ山脈)のあたりで作られるウォッシュタイプの牛乳チーズです(AOP)。
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牛乳の優しい味わいがおいしいチーズですが、木箱の内側に巻いてある épicéa(エピセア / トウヒ)の樹皮がほんのりとそのよい香りをチーズに移しており、それがまたとてもよいのです♡多くの人が楽しみにしている食べ方は、表皮をはがして白ワインをそそぎ、ニンニクを入れて、木箱をアルミ箔でくるんでオーブンで焼くという、即席フォンデュ。これはと〜っても美味しい016.gifのですが、オーブンのない我が家では無理な話なので、普通にパンにのせて食べています。とはいっても義母宅でクリスマス休暇に、義弟の妻と女三人、即席フォンデュを楽しんできたのですが(義母の彼氏、夫の弟、夫の男三人はチーズを食べないのです)♪
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サイズは小・中・大とあり、小・中は木箱に入ったものをまるごと買うのですが、大はこんな風に切り売り。中身はとろとろなので、お店ではプラスチックなどの板を切り口にあてがっています。トップ写真は中サイズ。実はこのチーズ、伝統的にフランスとスイスにまたがって作られており、そのふたつは微妙に異なります。スイスのそれは Vacherin Mont-d’or(ヴァシュラン モン=ドール)という名前で AOP 認定を受けており、フランスの生乳に対し、こちらは殺菌乳で作られています。

せっかく七草粥を作っても、毎晩こんなの食べてるから胃が休まってないかも008.gif
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by paloise | 2014-01-13 20:19 | 食べもの

誰にでも一家言ある料理

先日のこと、オテイザの商品を扱うおじさんのお店へ garbure(ガルビュール)用の生ハムを求めに行ったところ、おじさんと20分ほども立ち話をする羽目になってしまいました。スープに使うから厚切りのを1枚ね、と言ったことから「ガルビュールを作るんだね!」と始まり、おじさん流の作り方を滔々と話し始めたのです。実はこれ、毎度のこと。スープ用の生ハムや鴨のコンフィを買う度にガルビュール話に花が咲くのです。
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鴨のコンフィと白いんげん豆は欠かせないよね!と力説するおじさん。私はなんだろう、白いんげん豆とキャベツが多めのものが好みかな。あとは厚切りの生ハム。ニンジンも外せないし・・・
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ガルビュール(煮込む前)とキントア豚の生ハム。ところで・・・これはスープ用なので特に分厚いのですが、この地域の人は生ハムをかなり厚切りで食べます。一枚で前菜にすることもあるし、イタリアやスペインの生ハムの食べ方とはかなり感覚の違いを感じます。私は薄〜く切った生ハムが好き♡
鴨のコンフィを入れるほうが、味がよいのですが、少々重いので、コンフィなしヴァージョンで作ることのほうが断然多い我が家。でもそれ以外はおじさんと同じかな。材料はだいたいいつも、白いんげん豆、生ハム、プワロ、たまねぎ、セロリ、キャベツ、ニンジン、蕪、じゃがいも。隠し味は piment d’Espelette(ピマン デスプレット / エスプレット村の赤唐辛子)。
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これは作ってから3日目の写真。キャベツやたまねぎは正体がなくなるほど煮崩れて、渾然一体となっています。白いんげん豆の中身が溶け出してスープ全体がとろりとしているのもよいものです。えんどう豆は春先に冷凍しておいたものを使いました。冬の入り口に春の爽やかな風味を味わう幸せ・・・ちょっとした贅沢気分です016.gif
乾燥の白いんげん豆を八百屋先生のところで買ったら、「スープ作るの?」と嬉しそうに聞かれました。その場に居合わせたおばさんも「この時期のスープはいいわよね」とにこにこ顔。その後もちろん、なにを入れるのがいいか、という話になりました。皆さんほんと、ガルビュールを愛しているようです043.gif
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by paloise | 2013-12-16 18:20 | 食べもの

賢い料理、ポトフ

昆布や鰹節、熬り子で出汁を引くのは好きなのに、肉や野菜を使うフランス料理の出汁に対してはどうも及び腰です008.gif
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しかし、そんな私の強い味方に pot au feu(ポ ト フ)や poule au pot(プール オ ポ)などといった、肉と野菜とを一緒に煮込む料理があります。料理の結果として美味しくできた bouillon(ブイヨン / 肉・野菜の出汁)にクルトンやパセリのみじん切りを浮かべればスープとして前菜に、野菜、肉には塩やマスタード、好みのソースを添えて主菜として、これで二皿。ちなみに夫はグリビッシュで食べます。
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その後残った肉を挽いてミートボールにしたり、野菜を裏漉しして野菜スープにしたり、ブイヨンをほかの料理に使い回したり・・・上手に繰り回すと数日間台所を手伝ってくれる、素晴らしい料理なのです。ですからポトフなどを作る場合、その後の活用法を想定しておくといいと思います。ポトフの基本材料は脂肪分の少ない部位の肉、脂身のある部位の肉、ゼラチン質の部位の肉と野菜。たとえばこの日は牛のうで肉、上ばら肉、すね肉、骨髄部の骨(別に茹でて一緒に食べるもの。売っていないけれど、頼むとただでくれます)、プワロ、ニンジン、パネ、大根、根セロリ、そしてじゃがいもを用意しました。本来ポトフにじゃがいもは入らないのですが、おいしいので我が家では入れています。
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鶏のカレー。いつもは水で煮込むところを、ブイヨンがあるときはブイヨンで。やっぱり美味しい出汁は料理の味をぐっと格上げしてくれますね♡普段でもじゅうぶんに美味しいカレーが、ほっぺが落ちそうなカレーになります。
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カレー粉はいつもの Ducros 社、curry tradition というもの。コリアンダーシード、にんにく、ウコン、クミン、しょうが、マスタードシード、唐辛子、コロハ、塩、メース、たまねぎ、ウイキョウ、ジャマイカ唐辛子、丁字、月桂樹という構成です。パッケージが新しくなり、ちょっとお洒落になって嬉しい043.gif前のはこんな感じでした。これ、本当によくできているんですよね。かなり辛いので調節は必要ですが、お気に入りです。
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by paloise | 2013-12-13 20:52 | 食べもの

フランスの食卓

12月に入った昨日の日曜日、我が家で唯一のクリスマス飾りを出しました。ろうそくの炎の熱でくるくると装飾が廻るタイプの蝋燭立てです。クリスマスツリーは飾らないので、あとはヒイラギくらい。大晦日のヤドリギとともに、ヒイラギは欠かせません。
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さて本題に・・・日本では和食にかぎらずイタリア料理にインド料理、中国各地料理など変化に富んだ料理が食卓に上りますが、フランスの食卓ではわりとフランスの家庭料理が多いように思います。しかしながら、グアドループやマルティニークなど、フランスの海外県が存在する Antilles(アンティーユ / アンティル諸島)や Réunion(レユニオン / レユニオン島)、あるいはかつてのフランス植民地域であった Maghreb(マグレブ / モロッコ、アルジェリア、チュニジアなど)の料理は家庭でもレストランでも人気があり、我が家でもしばしば食卓に登場することがあります。
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北アフリカの伝統料理 couscous(クスクス)。蒸したセモリナ粒に肉(あるいは魚)と野菜のシチューをかけた料理です。モロッコ風とかチュニジア風とかそれぞれ特徴があるのですが、我が家ではいつもこんな感じ。ニンジンとたまねぎ、大根、ひよこ豆、そしてトマトを鶏出汁で煮込んだものにクスクス粒、そして merguez(メルゲズ)という辛みの利いた羊肉あるいは牛肉と羊肉のソーセージを添えます。普通は煮込んだりソテーしたりした肉も一緒に食べるのですが、両方だと多すぎるので、我が家では肉かメルゲズのどちらかだけで食べます。羊肉のソーセージというと匂いが強烈そう、と思われるかもしれませんが、たっぷりと仕込まれた香辛料のおかげでクセが和らいでおり、羊肉が苦手な方もメルゲズなら食べられるのではないかと想像します。ちなみに私は断然、羊肉100%のものが好み♡奥の小皿に入っているのは harissa(アリッサ / ハリッサ)という赤唐辛子で作る北アフリカの香辛料。市販で簡単に手に入るものがあるのですが、私は自分でいつもささっとなんちゃってハリッサを手作りしています。
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acra(アクラ)。野菜や魚などの香辛料の利いた揚げ物で、アンティル諸島ではよく食されているそうです。私も大好き016.gif特に morue salée(モリュ サレ / 塩漬け干し鱈)を使ったものが好きで、ときどき作っています。これ、美味しくて止められないんですよ。普通はアペリティフや前菜として出すものですが、我が家では主菜にもなります。塩漬け干し鱈が代表的ですが、ほかにも鯖や茄子など、様々な食材で作ります。美味しく作るコツは、ベニエ生地の量をなるべく少なめにすること。ベニエ生地が多いと、「衣ばかりの天ぷら」みたいになってしまいますからね037.gif
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by paloise | 2013-12-02 18:50 | 食べもの

どこか懐かしい?干し鱈料理

実家のお節料理で欠かせないものの一つに芋棒があります。海老芋と棒鱈とを一緒に炊いたシンプルな料理で、冬の一皿なのですが、手間が掛かるため、実家ではお正月にだけ作ります。干し鱈などというといかにも日本の食べ物、という気がしていましたが、こちらにもmorue salée(モリュ サレ / 塩漬けの干し鱈)というのがあり、よく食されています。保存が利くので我が家の冷蔵庫でもよく、長いあいだ眠っています^m^ 一切れあると便利なんですよ〜。
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一切塩をしていない棒鱈とは異なり、塩漬けなので、調理前に1〜2日かけて塩抜きをする必要があります(棒鱈も戻すのに数日は掛かりますが)。この塩抜き加減が味の決め手、といっても過言ではなく、とても大切なところなのですが、なかなか難しいものです。
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この干し鱈を使った代表的な料理が brandade de morue nîmoise(ブランダド ドゥ モリュ ニモワーズ / ニーム風干し鱈のブランダ)。塩抜きした干し鱈にオリーヴ油と牛乳とを加えて練り上げる南仏料理です。単にブランダド、とだけ言うと、じゃがいもをつなぎに使ったものを指すことが多く、こちらのほうが一般的だと思います。この日はじゃがいもなしのニーム風。干し鱈の風味が存分に楽しめます。普通は揚げたパンやよく焼いたパンとともに食べるのですが、我が家では軽くグリルしたパンで食べます。もちろん茹でたじゃがいもとも相性抜群。ただし、この料理には大量のオリーヴ油を使い、牛乳と混ぜることで乳化させているのでとても胃に重く、我が家では、量を少なく作るか、大勢の人が集まる際の前菜として食べるか、という風にしています。北の方ではできあがったブランダドをさらにオーブンで焼き上げる料理があるようで、そちらもとても美味しそうなのでいつか食べてみたいです016.gif
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この料理は・・・実は名前を知りません。そのうえできあがったところの写真がどこかへ行ってしまったので、調理前の写真です008.gif夫がポルトガル人の友人に教わったというのでポルトガル料理だと思います。タマネギ、じゃがいも、ニンニク、パセリ、トマト、塩抜きした干し鱈を重ねてオリーヴ油を回しかけ、蒸し焼きにした料理。シンプルなのに、本当においしくて、飽きが来ない一皿です。スペインバスクや南仏にも似たような料理があり、どれが本家(?)なのかはよく知りませんが、いずれにせよ、鱈の風味が野菜にも染み渡り、とても味わい深い料理で、しょっちゅう食べたくなります。こうして書いているだけで食べたくなる012.gif
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最後は piquillos farcis à la morue salée(ピキーヨ ファルシ ア ラ モリュ サレ / ピキーヨの干し鱈詰め)。piquillos(ピキーヨ)というのは赤ピーマンのことで、グリルして皮と種を取ったものが瓶詰めになって売っています。スペイン語なのかな?これにニンニク風味のブランダドを詰めたものがこの料理。Pays basque(ペイ バスク / バスク地方)の郷土料理です。このように、トマトとピキーヨのピュレにクリームを加えたソースでいただきます。はっ、いま気がつきましたが、これはサーヴの仕方が間違っていますね。本当は扇形になるように並べるのです025.gif

鱈といえば棒鱈だけでなく、生の鱈も冬によく食べたことを想い出します。幼い頃にはさほど惹かれなかった味ですが、すっかりと大人になったいまではかなり好きな味に。人の好みとは変化するものですね・・・。

※ piquillos の綴りに間違いがあったので訂正しました。
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by paloise | 2013-11-25 18:19 | 食べもの

ほっぺた料理

ほっぺが落ちる料理、ではなく、ほっぺを使った料理です012.gif
こういう部位は臓物屋さんで安く求めることができるので、家計の頼もしい味方。それに、上手に使うと肉界(?)の花形である腿肉などとはまったく異なる美味しさに出会うことができます。

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bœuf aux carottes(ブフ オ キャロット / 牛肉とニンジンのワイン煮込み)。牛肉とニンジン、たまねぎをワイン(白でも赤でもよい)で煮込むシンプルな料理です。煮込み用の肉であれば応用が利くので、頬肉だけでなく色々な部位で作ります。頬肉は煮込むととろりと柔らかくなる独特の食感が楽しいのでお気に入り♡ワインは Madiran(マディラン)の赤と、ちょこっと残っていたロゼを入れました。ニンジンは Landes(ランド県)の砂ニンジン。砂地で育てられているもの。つけ合わせはじゃがいもと根セロリのピュレ。


ところでフランス語で bœuf-carottes というと、警察の監察官室(警察の警察ね!)の異名。夫はこの料理を食べる度に「ほ〜、今日は bœuf-carottes を食べるんだね!」と嬉しそうに言います037.gifこの日はプール・オ・ポでできた出汁を使ったこともあって、会心の出来だったのですが、夫も「これまででいちばん美味しいブフ・オ・キャロットだ」と言っていました。偶然の産物だから、次はまた異なる味わいになるのですが・・・
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今度は豚のほっぺ。joues de porc aux pommes et au cidre(ジュー ドゥ ポール オ ポム エ オシードゥル / 豚頬肉のシードル煮、りんご添え)。固く締まった実と清々しい酸味が美味しい青りんご、Granny Smith(グラニー スミス)を豚の頬肉と一緒に煮込んでみました。ああ、幸せ〜016.gif豚肉とりんごってお似合いですよね。グラニーの酸味が豚肉の脂身の甘みと相まって、素晴らしい調和を見せます。っておおげさね^^;

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シードルはうちに一本あった Normandie(ノルマンディ地方)の Cidre Pays d’Auges(シードゥル ペイ ドージュ)を。AOP 認定されているものです。
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by paloise | 2013-11-22 18:03 | 食べもの

アンリ4世の政治を象徴する料理とスペインの大衆料理?

なんて仰々しいタイトルをつけましたが、poule au pot(プール オ ポ)のことです012.gifタイトルの理由はこちらでどうぞ。
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もう3週間以上も前のことですが・・・最高気温が12〜3度の日もあれば30度を超える日もありで身体がついていかず、風邪を引いてしまった夫を見て、いそいそと買い込んだ poulet des Landes(プレ デ ランド / ランド県の若鶏)。ランドの鶏は美味しい鶏の代表選手で、 Label RougeIGP がついています。市場で売っているのはいつもランドの鶏なので、実はほかの鶏がどんな味なのかはよく知らないのですが・・・寒いし、風邪っ引きさんもいるし、これはもうプール オ ポ(うちではプレ オ ポだけどね)しかないでしょ016.gif
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ニンジンに céleri-rave(セルリ・ラーヴ / 根セロリ)、poireau(プワロ / 西洋ねぎ)にじゃがいもを鶏と一緒に鍋に放り込んだら、しみじみ美味しいプール オ ポのできあがり。あ、集合写真に入れ忘れましたが、今回は菊芋も入っています。

pot au feu(ポ ト フ)や potée(ポテ)なんかもそうですが、肉と野菜とを一緒に水から煮込んだ料理というのはおいしい出汁ができていいんですよね。一皿目はスープ、二皿目は肉と野菜、というように、前菜と主菜とがいっぺんにできるというのも手抜き主婦には嬉しい001.gifそのうえ、残った出汁を繰り回して料理に使えるので一石三鳥、という感じ。
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左の写真はウィッシュボーン、鶏の鎖骨です。こどもっぽいのですが、丸鶏を食べた翌日はいつも、このウィッシュボーン遊びをしてしまうのです037.gif
右側は、鶏屋さんが鶏を掃除したあとに残しておいてくれる内蔵。砂肝は小さく刻んで炒めてサラダに、肝臓は細かく刻んで farce(ファルス / 詰め物)にと、あますことなくいただきます。肝臓が入ると詰め物の味が濃厚になるので夫は喜びます001.gif私は肝臓の入っていないほうが好き。

さて今度はスペインに話を移しまして・・・肉屋さんでよく売っている lomo(ロモ)という下味のついた豚肉があるのですが、義母によるとスペインの大衆料理なのだそうです。これが真っ赤で凄い色。パプリカパウダーの色なんです。
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で、シンプルなんだけれどもわりと美味しいので、私もこうしてパプリカパウダーとニンニク、オリーヴ油に豚肉を漬け込んで、作っています。スペインには何度も行っているけれど出会ったことがないこの料理、本当にスペインの大衆料理なのかな008.gif
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by paloise | 2013-11-15 18:30 | 食べもの

牛乳チーズが食べたい!

こう寒いとねっとりとしたチーズが食べたくなる・・・ような気がするのは私だけ?だいたい寒くなくても食べているしね^^;
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Saint-Nectaire(サン=ネクテール)。フランス中部、mont-Dore(ドール山)の山麓にある村の名前を冠したこのチーズは AOP 認定された牛乳チーズです。表面には灰色のカビ。中身はねちっとした半硬質タイプ。ナッツ類のようなコクと香りがあり、これがなんとも言えず美味しいのです016.gif食いしん坊の太陽王も愛したチーズなんだそうですよ043.gifこれは fermier(フェルミエ)、要は決まった群れの動物から搾った乳を使い、農家一家族あるいは一人の農家によって造られたものです。工場製のものとはずいぶん風味が異なり、圧倒的に fermier が美味しいです。
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ウォッシュタイプの牛乳チーズ Pont-l’évêque(ポン=レヴェック)。こちらも AOP 認定を受けています。Normandie(ノルマンディ地方)で古くから作られているチーズ。夫の亡くなったお父さんの故郷の村で作られているので、チーズを食べない夫にとっても思い入れがあるようです。クセがないので、ウォッシュタイプはちょっと・・・という人でも、牛乳の香りが楽しめて美味しく食べられる味だと思います。大きいものと小さいものがあり、これは小。正方形の形も美しいです♡
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チーズの断面はどうしても乾燥しがちですが、まるまる一つで買うタイプのチーズである場合、こんな風に端っこを切り取って蓋代わりにしながら真ん中を消費できるので、切った断面が乾燥せず、便利です。私はカマンベールなんかも同じようにして食べたりするのですが、それは変な食べ方かも^^;
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最後はちょっと贅沢をして求めた Beaufort(ボーフォール)、フランス東部 Savoie(サヴォア地方)の AOP チーズ。ねっとりタイプではなく、Comté(コンテ)やGruyère(グリュイエール)などと同様に、圧搾加工された硬質タイプの牛乳チーズです。アパートのチーズ仲間、ブノワにお裾分けしたら、翌日には同じものを買いに走っていました037.gif甘みを帯びた塩味と独特の酸味、ほろほろと口の中でほどける食感・・・コンテと同じく病みつきになる味わいです。Madiran(マディラン)ととても相性がよく、ワインも進んでしまう秋の夜長なのでした・・・012.gif
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by paloise | 2013-11-13 18:30 | 食べもの

ナポレオンに肖って、若鶏のマレンゴ風

今日11月11日は Armistice de 1918(第一次大戦休戦記念日)、国民の祝日です。街がしん、と静まりかえっていて嬉しい043.gif
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langoustine(ラングスティーヌ / ヨーロッパアカザエビ)というと、大晦日の夜に食べる印象が強いのですが、一足早く食べました。と言ってもうっかりの産物なのです・・・011.gif
先日ちょっとした出来事があり、験担ぎの夕食を作りました。こういうとき、日本だったら豚カツかな、と思うのですが、豚カツは少し前に食べたばかりだったので、ナポレオンがマレンゴの戦いに勝利した晩に食したといわれている poulet marengo(プレ マランゴ / 若鶏のマレンゴ風)にしました。
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マレンゴ風とはトマトとマッシュルーム、ザリガニの入った仔牛あるいは若鶏の白ワイン煮込みのこと。目玉焼きやクルトンが入ることもあります。なんだか凄いでしょう037.gif マレンゴというからにはイタリアでは?と思われるかもしれませんが、ナポレオンの料理人が考案した、れっきとしたフランス料理の一皿です。écrevisse(エクルヴィス / ザリガニ)は滅多に売っているところに出くわさないし、あったとしても非常に高価なので、普段は海老で代用しています。でもこの日はせっかくだからザリガニを買おう、と思っていたのです。しかしやはり売っていなかったので、ちょっと贅沢に、langoustine にしてみました。いい出汁が出るので、いつもよりも美味しく仕上がり、満足度の高い一皿になりました。
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メデタイ♡なんて・・・012.gif
験担ぎのおかげというわけでもありませんが、物事がうまくいったので小さくお祝い(といってもふたりでちょっといいワインを開けただけです)をしました。主菜は、鯛を白ワインで炒め煮したアクアパッツァ。たまたま鯛とアサリが安売りしていたのです、えへへ001.gifイタリアではアクアパッツァってあまり知られていない調理法だと聞いたことがありますが、本当でしょうか。確かに wikipedia イタリア版のアクアパッツァの頁をみると数行の素っ気ない説明で、イタリア語のできない私には、ナポリの郷土料理らしい、ということしか解りませんでした、はい^^;
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by paloise | 2013-11-11 19:30 | 食べもの

猟肉を食す

この時期になると市場では鹿や猪が吊されているところに遭遇します。夫はソワソワ。「ねっ、ねっ、ジビエが美味しい季節だよ」。
秋になると、gibier(ジビエ / 猟肉)といって、飼育された動物ではなく野生の動物を狩ってきたものが出回るのです。ウサギにウズラ、猪に鹿など種類は多岐にわたりますが、我が家で外せないのは猪と鹿でしょうか。意外に思われるかもしれませんが、実家のある京都でも冬、猪を食べます。北の方に住むともだちのおとうさんたちが、冬になると猪狩りに行っていたのを想い出します。
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daube de chevreuil(ドーブ ドゥ シュヴルイユ / ノロジカの赤ワイン蒸し)。今年のジビエ第一弾はノロジカでした。一晩赤いワインとコニャックに漬け込んだ材料を、ゆっくりと蒸し煮にしています。脂のほとんどないあっさりとした肉が赤ワインとコニャックの風味と酸味に染まって美味しかった016.gif
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daube(ドーブ)というのは肉の蒸し煮のこと。鹿や猪は civet(シヴェ / 赤ワイン煮込み)にするのがいちばんいいようですが、この調理法には動物の血が要るので、我が家では難しいのです025.gif
ドーブとシヴェの言葉の使い方ですが、ドーブといった場合、大抵の料理本では一晩赤ワインでマリネするルセットのようです。daube という言葉自体が「準備する、マリネする」と言った意味の言葉から来ています(イタリア語だと aboddo,dobba と辞書にあります)。そしてシヴェですが、血を使わないことも多い(というかそっちのほうが多いのかも)し、赤ワインで煮込んだ猟肉をひっくるめてシヴェと呼ぶ傾向にあるような気がします。ドーブは猟肉でない場合にも使うので、血のことを別にすれば、ドーブとシヴェとの違いは、猟肉かそうでないかということなのかな。
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by paloise | 2013-11-08 15:00 | 食べもの

ピレネー山脈の見えるフランスの街から三方を山に囲まれた古都に引っ越しました。
by haruka
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