ガスコーニュ便り

カテゴリ:野菜図鑑( 47 )




冬の果物事情

夫と京都暮らしを始めると同時に加入した生協。
京都にはいくつかの生協があり、母は最古参の生協に40年以上加入していますが、私は別の生協にしました。食や環境問題への態度に強く賛同できることがいちばんの理由です。
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生活協同組合って日本ではわりと馴染みのある組合・事業形態だと思うのですが、他国ではどうなんでしょうね。
フランスでは耳にしたことがありませんでしたし、夫もこういった組合形態が存在することを認識していなかったようです。

さて、果物の話。
これまで生協から届く果物でがっかりしたのは桃くらいで、ほかはそこらで買うものと比べものにならないほどおいしいことがほとんど。
いまの時期は苺が毎週届くように予約していますが、生協から届く苺以外はもう食べられない…百貨店の地下で買ったお嬢様苺よりも、長崎の島原自然塾から届く不揃いの苺のほうが遥かに味が濃く、豊かな味わいなのです。
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小粒で固く締まった実からは甘酸っぱい香りが広がっていて、この香りをすーっと吸い込むのが毎週の楽しみ。面白いことに、その辺で苺を買うと、すぐに食べないことにはカビが生えてぐじゅぐじゅになるのに、生協から届く苺は届いて数日経っても固く引き締まったまま。
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デコポンも爽やかで嫌みのない甘酸っぱさ016.gif
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隔週で届くように予約している長野八ケタ会のふじ。
香りがよく、おいしい。無袋栽培の、いわゆる「サンふじ」です。
本当に、どのりんごよりも生協のこのりんごがおいしいのです。
夫は最近胃が生のりんごを受けつけなくなったので、りんご煮を数日に一度作っています。

さっ、デコポン食べて寝支度しよっと043.gif
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by paloise | 2016-02-04 22:33 | 野菜図鑑

幸福な仕事

あっ、という間に日々が過ぎてゆきます。
梅雨入りしたものの、さほど雨の降らない日々。じめじめとした空気の鬱陶しさだけが、梅雨を感じさせます025.gif

いつの頃からか、「梅仕事」という言葉を耳にするようになりました。
梅干しや梅酒など、梅を仕込むことをいうようですが、昔から使っていた言葉なのでしょうか。
母は毎年、梅干し・梅酒・梅ジュースを仕込むのですが、「梅仕事」という言い方はしたことがありませんでした。
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梅のあく抜き中…。
甘酸っぱい、芳醇な梅の香りを思い切り吸い込みながら、ヘタをそおっと取り、優しく洗い、丁寧に拭く…梅仕事、幸せすぎる仕事ではありませんか016.gif
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母とは別に、私も自分用に梅酒を漬けました。夫が来日したら一緒に飲める♡とワクワクしています。梅干しは母のを分けてもらう予定037.gif
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by paloise | 2014-06-29 15:42 | 野菜図鑑

春のおいしいもの

もう春というより初夏で、青々とした若葉が目に眩しく、太陽の光に心が弾みます。

一年中「好きなもの」だらけの私ですが、春先というのは色の美しい野菜が次々と押し寄せてきて楽しいものです。

フランスでも心待ちにしていたえんどう豆ですが、関西では「うすいえんどう」という種類がよく食されています。学生時代に住んでいた東京では見なかったものの一つですが、いまは売っているのかもしれませんね045.gif
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毎年いただく花山椒。酒と、ほんの少しの醤油で炒りつけたものを、ごはんのおともにしていただきます。これがすごく香りよく、春の味なんです016.gif
独活。幼い頃から大好きで、春は毎日のように酢の物をねだっていました。
独活だけでなく筍や蕗の薹など、春先の野菜はアクの強いものが多く、デトックスに向いているようですね。冬のうちに溜め込んでしまったあれこれを、春先の清々しい味わいで追い出す感じがして、すごく好きです。


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やっぱり豆ごはん。私は酒をたっぷりと入れて炊くのが好き♡炊いている最中に炊飯器のそばに寄るとむせそうになるほど酒のいい香りがします。


そして柏餅。京都では道明寺の柏餅が多いのですが、私は道明寺がさほど好きではありません。
とらやの味噌餡(生地は外郎)の柏餅がいちばん好き。関東圏のとらやでは、生地が餅なのだそうです。ういろもそんなに好きではないので、いつか東京のとらやで柏餅を買ってみたいです。
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新茶の季節です。我が母は昔から「初摘みの新茶が売りに出たらすぐに飲む」という命を厳しく自分に課しているので、うちの者たちは長生きするかもしれません037.gif
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by paloise | 2014-05-17 10:10 | 野菜図鑑

ウイキョウとカノシタ

蒔き時によって収穫期が何度かあるようなので、別に冬にかぎった野菜ではないのですが、冬にはなんとなくfenouil(フヌイユ / ウイキョウ)が食べたくなります。
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アニスのような独特な香りのするこの野菜は、魚との組み合わせがよく知られています。ふわふわとした葉っぱの部分は日本でもフェンネルというハーブとして売られていますが、こちらではその鱗茎をよく食べます。このあいだ市場に野菜を売りに来ていたおじさんは、毎日マスや鯖などと一緒に食べているのだ、と自慢していましたけれど、本当に魚と相性がよく、私も鯛と一緒に食べるのが好きです。オーブン料理なので我が家では作れないんですけれどね002.gif
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ウイキョウのサラダ。オレンジの果汁を煮詰めたものにオリーヴ油と塩、胡椒を加えて簡単なヴィネグレットを作り、ごく薄切りにしたウイキョウとオレンジの果肉に和えたもの。このヴィネグレットは万能で、なにと合わせてもおいしいのですが、ウイキョウとも相性抜群でお気に入りです。美味しくするコツは、ウイキョウをできるかぎり薄切りにすること034.gifそうすることでアニス香がいい具合に和らぎ、オレンジと相まって爽やかなサラダになります。
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ウサギとウイキョウの炒め煮。魚と相性のよいウイキョウですが、ウサギ肉との組み合わせもおいしいのです。ウサギの腿肉とウイキョウ、エシャロットを白いワインで炒め煮にした、いたって簡単な料理です。ウイキョウ独特の香りは火を通すとぐっと弱まりますが、ふんわりと漂うアニス香が、ウサギ肉の淡泊な味わいとよく合うような気がします045.gif
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セップやジロールが終わる頃から少しずつ出始める pied-de-mouton(ピエ=ドゥ=ムトン / カノシタ)。直訳すると「羊の足」という意味のきのこですが、日本語では「鹿の舌」なんですね。鹿の舌ってこんな感じなのでしょうか。傘の裏は針状になっている、ちょっと特徴的なきのこです。淡い色合いからは淡泊な味わいを想像しますが、すごく美味しいきのこなんですよ、これが016.gifそして歯ごたえもよし。クリーム煮にしたり煮込みに使ったりしても美味しいのですが、シンプルにバターとニンニクで炒めるのがいちばん好きです043.gif
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by paloise | 2013-12-20 18:17 | 野菜図鑑

待ち焦がれたもの

夫がいくらでも食べるので4、5日に一度は pâte de coing を作っています。とても簡単なのですが、煮詰める作業はつきっきりで1時間ほど。そして副産物としてジュレも作るのでさらに1時間くらい、ときどき少し、億劫になります。
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でも作ったものを美味しく食べてくれる人がいるというのはいいものですね。やっぱりがんばって作りたくなります。マルメロのジュレはこんなに美しいあかね色。食べてもおいしいけれど、こうして眺めているだけでも嬉しくなります043.gif
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近頃は pâte de coing 製造工場と化していた台所ですが、週末は洋梨を煮る赤ワインのいい香りが漂いました。というのも、ずいぶん前から出回っていた秋冬の洋梨のなかでスロースターターのあの子、いちばん好きな Passe-Crassane(パス=クラッサン)がようやく出てきたのです♡まだかな、まだかな、と楽しみにしていた私は、久々に恋人に逢えたような気分。大げさですね^^; ま、とにかくほかの種類とは比べものにならないくらい美味しいこのパス=クラッサン、ずいぶんと待ちわびていた、ということです。
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赤ワイン煮。安い Madiran(マディラン)を1本半たっぷりと使って8〜10個ほどの洋梨を煮ます。洋梨はもちろんのこと、このシロップもとっても美味しいのです016.gifこの時期は頻繁に作るこのデザート、誰に出しても「うま〜っ!」という素晴らしい反応を得られる、間違いのないデザートでもあるのです006.gif美味しさの秘密は黒胡椒粒。小さな粒ですが、あるとないとでは大違いなんですよ034.gif
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by paloise | 2013-12-11 18:25 | 野菜図鑑

白ブーダンとりんごのコンポート

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義母の庭でたわわに実ったりんご。黒っぽい赤が美しい小ぶりなりんごを、今年もわんさと分けてくれました。
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これは姫りんごなのかな?小さな木にそれはもう、鈴生りに赤い実をつけるのです。そのまま食べても悪くはないけれど、量もたくさんあるので毎年コンポートにしています。
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日本ではコンポートといえば果物の原形を留めたままの甘煮を指すのだと思いますが、フランスで compote(コンポット)といえば、このように果物を煮崩したものを指します。日本でいうところのコンポートは、こちらではシロップ煮と呼ばれるようです。
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これも毎年この時期のお定まりなのですが、boudin blanc(ブーダン ブラン / 白ブーダン)。調理前の写真です。豚の血を使ったソーセージ boudin noir(ブーダン ノワール / 黒ブーダン)とは違い、牛乳と子牛肉、鶏肉などで作る腸詰めです。私は黒ブーダンが苦手ですが、白ブーダンは平気。ブーダンは黒でも白でも、りんごのコンポートを添えて食べるのが一般的です。平気とは言っても好きというほどでもないブーダンを食すのは、りんごのコンポートを作るこの時期だけ、つまり年に一度043.gifちょっといい豚肉加工品店で求めた、シャンパーニュ風味とフォアグラ入りのものでした。皮を取り(取らない人もいるようです)、beurre noisette(ブール ノワゼット / 焦がしバター)でじっくりと焼いて、いただきます。白ブーダンには卵白やクリームも入っているのでふわふわとして「はんぺん」のようで、実はこの食感が苦手・・・年に一度食べたらじゅうぶん、という気のする食べ物です。
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by paloise | 2013-12-04 18:35 | 野菜図鑑

きのこにぞっこん

こちらに来て、舞茸やシメジ、椎茸にエリンギといった栽培きのこがないので日々の食卓に気軽にきのこを取り入れることができず、寂しいのですが、春と秋* には美味しい天然のきのこを、うんと楽しんでいます。掃除がめんどうだけれど、香りの濃い山のきのこというものは格別に美味しいものです。それももう段々終盤に近づき、少し寂しい・・・。
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trompette de la mort(トロンペット ドゥ ラ モール / クロラッパタケ)。ジロールの仲間です。黒い色といい、trompette de la mort = 死のラッパ という名前といい、なんだかおどろおどろしいきのこですが、とても味わいがよく美味しいんですよ。ちょっとこりこりしています。ささっとニンニク・オリーヴ油で炒めてアサツキをぱらりと混ぜると最高です♡
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おなじみの girolle(ジロール / アンズタケ)。ただ炒めるだけで美味しいけれど、肉と一緒に煮込むことで、ジロールの旨味を活かすこともできます。

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fricassée de poulet aux girolles(フリカッセ ドゥ プレ オ ジロール / 若鶏とジロールのフリカッセ)。このときはカリフラワーも入っていました。フリカッセというのは鶏や仔牛、ウサギの肉を白いだし汁やホワイトクリームで煮込んだ料理。要は見た目が白い煮込みのことなのですが、白くない煮込みをフリカッセと呼んでいるのもよく見かけるし、曖昧な言葉だと思います。






pleurote(プルロット / ヒラタケ)と champignon de Paris(シャンピニョン ドゥ パリ / マッシュルーム)。マッシュルームは一年中出回っているので、きのこを食べたくて仕方がないときの強い味方。
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日本と同じく白と茶色とありますが、茶色のほうが香りも味わいも好みです。国産のヒラタケは秋にしか出回りません。ジロールやセップに比べてずっと求めやすい値段ですが、歯ごたえも香りもよいのでお気に入り043.gif

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sauté de lapin aux champignons(ソテ ドゥ ラパン オ シャンピニョン / ウサギときのこの炒め煮)。ヒラタケ・マッシュルーム・ジロールの三種類のきのことウサギの腿肉を炒め煮にしたものです。ウサギ肉ときのこは相性がいいんですよね001.gifそれにしても、鶏とジロールのフリカッセと似たような写真ですね^^;






トリはやっぱり cèpe(セップ / ヤマドリダケ)ね024.gifキロ当たり25~35ユーロとお値段もなかなかですが、やっぱり香りが格別です。
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高価とはいってもこの二つで5ユーロ強ですから、松茸よりもずっと求めやすい値段です。ベアルンはセップの産地の一つなんですよ。シンプルにソテーにするのも美味しいし、パスタにしてもいいし、煮込みに使っても味わい深い。
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でもどうしても外せないのはセップごはん016.gif海外暮らしの方なら皆さん必ず召し上がるのでは?松茸ごはんも大好きだけど、セップごはんも大好きです。炊いているあいだの香りもたまりません。

*ジロールは春秋と2度の旬があるし、morille(モリーユ / アミガサタケ)は春のきのこです。
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by paloise | 2013-11-29 18:31 | 野菜図鑑

森のアイスクリームと異国の果物

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この時期になるとよく見かけるこの果物。ペルーが原産だという anone(アノン / チェリモヤ)です。フランスでは作っていないのかな、スペイン産ばかり。毎年どうしようかなあ、と思いつつも買わなかったのですが、日本では一つ1000円くらいする、というのを知って、現金ですが、買う気になりました012.gifだってキロあたり2.9ユーロなんですよ〜。安くもないけれど、日本の値段とは比べものにならないですよね。
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買ってからしばらく追熟させてね、と言われたので数日待ってから、冷やして食べました。中身は白くて柔らかい果実。ウィキペディアでみてみると「森のアイスクリーム」とも呼ばれる、なんて書いてあります。ヨーグルトみたいな味・・・かな025.gif薄甘いのです。夫はこどもの頃のシロップ薬みたい、と言っていました。碁石のような黒い種がごろごろと入っていて、可食部はかなり少なめ。なんともいえない味で、また食べたいかと問われるとなんとも・・・栄養がありそうな気はしますけれど。辞書によれば、ソルベにしたりもするらしいけれど、そのまま冷凍して食べたらおいしいかもしれませんね。
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八百屋先生がくれたライチ。そうそう、先生は異国の果物が好きで、けっこうあれこれ取り揃えているのです。ライチは特にお気に入りのご様子。ぷりっとして美味しかったです043.gif
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最後も八百屋先生がくれた柿。フランスにも柿は売っていて、kaki pomme(カキ ポム / りんご柿)などという妙な名前がついていたりするのですが、甘柿と渋柿の両方を見かけます。渋柿は代白柿のように醂してあり、とろとろの状態で売っています。先生のくれたのはこの代白のようなタイプでした。代白でよくしていたように、冷凍庫に入れて凍らせてから食べたのですが、甘みがぎゅうっと濃くて、とても美味しかったです016.gif
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by paloise | 2013-11-27 18:39 | 野菜図鑑

シュークルートの代わりに紫キャベツの蒸し煮

choucroute(シュークルート / ザウアークラウト)が食べたいなあ、とちらほら思いつつ、仕込むのが面倒で、でも食べたくて・・・と悶々としていたある日、chou braisé(シュ ブレゼ / キャベツの蒸し煮)でよしとしよう、と思い立ち、冷蔵庫に半分残っていた chou rouge(シュ ルージュ / 紫キャベツ)を使いました。紫なのに rouge(赤)というのは、緑の菜っ葉を青菜と呼ぶような感覚なのかしら?紫キャベツの深い紫や、切った断面って惚れ惚れするほど美しい・・・♡
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braiser(ブレゼ)というのは蒸し煮するということ。同じような言葉に étuver(エチュヴェ)というのがありますが、ブレゼではいくらかの水分や油分を加えるのに対し、エチュヴェでは非常に少ないか、あるいは水分・油分なしで蒸し煮にします。どちらにしても、ごく小さな火でじっくりと野菜や肉を煮ることです。この日は野菜に火を通したあと生ソーセージを加えました。
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シュークルートといえば・・・私が渡仏してきてすぐの頃、まだなにも料理道具が揃っていなかったのと、家の床の表面をすべて削ってニスを塗るという日々だったのとで、夕飯は毎晩外食だったのですが、ある日疲れて外出する気もしないでぐったりしていたら、夫が大量のシュークルートとソーセージや煮込んだ肉をレストランから買って持って帰ってきた、ということを想い出します。疲れた身体に酸っぱいキャベツが心地よかったなあ043.gif別段おいしいシュークルートだったわけではないのですが、ごたごたしている家のなかで食べたことが懐かしく想い出されます。
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キャベツ話のついでに choux de Bruxelles(シュ ドゥ ブリュセル / 芽キャベツ)も016.gif芽キャベツってキャベツの形だけど、味としてはブロッコリとキャベツとのミックスという感じで、とても美味しいですよね。生えている状態も面白いです。素揚げも好物ですが、茹でたものをベーコンと一緒に炒めたものも大好物024.gifこんなに美味しいのに嫌いな人が多いのがちょっと不思議です。我が隣人の、唯一嫌いな食べ物も芽キャベツなんですよ^^:
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by paloise | 2013-11-18 18:30 | 野菜図鑑

香りのよいマルメロ

夫の手伝いで、ある政治政党の、戦前の出納簿を書き起こししているのですが、まあ散々、帳簿をつけていた人の悪筆に泣かされています008.gif戦前の書類の書き起こしは昔からアルバイトで行っていたこともあり、大正や昭和の頃の人たちの字遣いには慣れているのですが、この人はかなりひどい025.gif頭が痛くなります。
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そんな頭の痛いときに、果物皿から漂うマルメロの香りの優しいことよ。束の間の幸福を味わえます043.gifかりんによく似たこのマルメロ、かりん同様にバラ科の植物ですが、別の果物です。かりんの表皮はつるりとしていますが、マルメロの表面には桃のようにうぶ毛がびっしり(上の写真のマルメロは、うぶ毛を取ってあります)。仏語では coing(クワン)。pâte de fruit (パット ドゥ フリュイ)やジャムの材料にするほか、猪肉や羊肉と一緒に調理して食べます。買ってから食べるまでのあいだずーっといい香りが楽しめる、大好きな果物です。
マルメロはとても酸っぱくてとても固いので、生で食するのには向かないのかなと思っていたら、先日ふと立ち話したおばさんが、そのまま食べると言っていてびっくりしました。生でも食べるようです・・・う〜ん、その勇気、私にはないわ。そのおばさんにはいいことも聞いてしまいました。マルメロはベニエにしても美味しい、と。うっふふ〜、そんなことを聞いたら、作らずにはいられませんよね012.gif
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いや〜、ほんとに美味しいよ、おばさん!こんなに美味しい食べ方があったのね。蜂蜜をたっぷり垂らし、ヴァニラアイスクリームを添えて・・・幸せ〜♡りんごや梨とはちょっと違った雰囲気のベニエになりました。

マルメロはこちらに来てから初めて出会った果物なのですが、実家近くの巨大なかりんの木を想い出します。このかりんの木、実りの季節になるととてもいい香りを放っていて、落ちているのを拾って持って帰って家に置いておいたりしていました。懐かしい001.gif
こちらでは、チーズ屋さんでよく出会います。と言っても加工されたもの。pâte de coing(パット ドゥ クワン)と言ってペーストジェリー状になったものです。これってチーズとの相性がとてもいいので、チーズ屋さんではチーズと一緒に売っていることが多いのです。
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作り方はとても簡単で、水煮したマルメロの種と皮を取り除き、果肉を裏漉しして、同量の砂糖を加えて煮詰めたものを乾燥させるだけです。
左側は、チーズと一緒に食べるためではなくお菓子として、小さく切ったもの。夫の好物なので毎年この時期に何度か作ります。実はこれ、すでに3度目のものなのです。作るそばから食べてしまうんですよ。山査子の香りとどこか似ていて、甘酸っぱくてクセになる味。夫はいくらでも食べています。殺人的な量の砂糖を入れているので、控えめにしてほしいんですけどね042.gif表面のべたつきを防ぐために砂糖をまぶしつけてパット ドゥ フリュイにするのが一般的ですが、夫の好みに合わせて砂糖はなし。右側の写真は同じものですが、かたまりのままにしておいて、チーズと一緒に食べる際にスライスします。は〜、今夜もチーズが(そしてパンやワインが)進んでしまいます037.gif
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by paloise | 2013-11-06 15:00 | 野菜図鑑

ピレネー山脈の見えるフランスの街から三方を山に囲まれた古都に引っ越しました。
by haruka
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